神戸の自然シリーズ 専門的な用語の解説 新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
 神・神戸の自然シリーズ「神戸のトンボ」原著に登場する専門的な言葉を解説しました

 このページの解説は、小学校高学年から中学生の知識を基準に書いていますので、表現をやさしくしているため、一部意味がはっきりしにくくなってしまっているところがあります。ご容赦ください。

 トンボ成虫・幼虫のからだの名称については「原著の解説のページ」か「トンボのからだのつくり」のページを参考にしてください。また産卵行動については「トンボの産卵を観察しよう」のページで実際の動きを見てください。


用語 読み方 意味
亜種 あしゅ 同じ種でありながら、地域が異なるために、形態や大きさ斑紋、色彩などがかなり大きく異なる場合、それらを互いに亜種とすることができる。研究者が亜種として記載・公表したものが亜種とされる。
亜終齢 あしゅうれい 終齢の一つ前の齢。
移精 いせい トンボのオスの生殖器は二つに分かれており、一つは腹の先の方にある精巣などの器官(精子をつくり蓄える器官)、もう一つは腹部第2、3節の腹面にある副性器(交尾の器官)である。したがってトンボは交尾をするに当たって、腹端にある精子を副性器に移す必要がある。この行動のことを移精といい、腹の先が副性器に接するような姿勢をとる。
一年一化 いちねんいっか 一年に一代だけ世代が進むような生活を送ること。
一年二化 いちねんにか 一年に二世代くり返すような生活を送ること。
羽化殻 うかかく 幼虫から成虫が羽化して出たあとのぬけがら。
X染色体 えっくすせんしょくたい 性を決定するはたらきのある染色体の一つ。もう一つはY染色体といわれる。トンボやヒトの場合、X染色体を2本持てばメス、X染色体とY染色体を1本ずつ持てばオスになる。
縁紋 えんもん トンボの翅の前縁の先の方にある、翅の膜(まく)が黒や褐色をした部分。
核型 かくがた 染色体の形や数は種が異なると違っており、また種内ではほぼ同じである(オスメスで少し異なることはある)。この、種に特有な形と数のことをその種の染色体の核型という。
生物をなかま分けしたとき、よく似たものをグループにする。よく似た種を集めたグループを「属」といい、よく似た「属」を集めたグループを「科」という。
かた 生物を分類するにはきちんとした約束(分類規約:ぶんるいきやく)にしたがうことになっている。型というのは、その約束にしばられないで研究者が自由に使うことができる分け方とされている。通常、何らかの必要性があって、種を色や形によってさらに細かく分け、区別したいときに用いる。
下付属器 かふぞくき 尾部付属器のうち下(腹)側に位置する器官。不均翅亜目・ムカシトンボ亜目のトンボでは1個、均翅亜目のトンボでは一対2個ある。→原著図説子供向け図説
眼後紋 がんこうもん イトトンボのなかまで、頭部の複眼のななめ内後部にある色のついた紋。→原著図説
偽縁紋 ぎえんもん カワトンボなどに見られる縁紋状の構造物。
気管 きかん 昆虫の体内にはりめぐらされた空気の通る管。昆虫はこの気管を使って体内のすみずみに酸素を送り込むしくみを持っている。
気門 きもん 気管が体外に開いている口の部分。
休耕田 きゅうこうでん 年間を通じて田植えをせず、そのままの状態で放置されている水田のこと。
休眠 きゅうみん 自発的に、あるいは何らかの外界の信号を受けたことが刺激になって、成長を止めた状態、あるいは著しく遅い成長状態で過ごすこと。休眠状態にある場合、低温や乾燥などのきびしい条件にたえることが可能な場合が多い。なおトンボの場合、成虫や幼虫に休眠がある場合、エサをとったりして活発に活動している。
均翅類・均翅亜目 きんしるい・きんしあもく トンボを大きく三つに分けたうちの一つ。前後のはねの形がほぼ同じ、翅には四角室があり、体は細くきゃしゃで、多くの場合止まるときに翅をたたんで止まる、などの特徴を持つ。イトトンボやカワトンボのなかま。→子供向け解説
警護 けいご オスがあるメスと交尾したあとで、他のオスがそのメスと交尾するのを防ぐために、メスの産卵をオスが見守り、そして他のオスがやってきたときには追いはらう、といった行動をとること。
頸節 けいせつ 昆虫の肢(あし)は五つの節からできている。基部から、基節、転節、腿節、頸節、ふ節とよぶ。人の足でいうところの脛(すね)に相当する部位と考えるとよい。→原著図説
結節 けっせつ トンボにしかない翅の前縁中央付近にある節状の部位のこと。→原著図説子供向け図説
原頭葉 げんとうよう 将来頭になる、の部分のこと。
肩縫線 けんぽうせん トンボの胸部側面に見られる節のつなぎ目のうち、前の部分のものをいう。ちょうど、箱形の胸側面から前面にかけてカーブしているあたりに位置するすじのこと。→原著図説
後胸気門 こうきょうきもん 胸は前から前胸・中胸・後胸の三つの部分からなっているが、そのうち後胸にある気門のこと。→原著図説
後極 こうきょく 卵の長軸(だ円体の長い方の軸)の向きの一方を示す。突起状の構造物のない方であることが多い。→前極
後翅 こうし 後ばねのこと。→原著図説子供向け図説
肛上片 こうじょうへん 不均翅類の幼虫の尾部先端にあって、多くの場合三角形をした構造物のこと。→原著図説
肛錐 こうすい 不均翅類の幼虫の尾部先端にあって、肛上片肛側片、尾毛の3つの構造物をまとめて肛錐と呼ぶ。→原著図説
後生殖期 こうせいしょくき 老熟して繁殖活動を行わなくなった成虫の時期をさす。いわゆるトンボの老後。
肛側片 こうそくへん 不均翅類の幼虫の尾部先端にあって、肛上片の両側あたりにある一対のとげ状構造物のこと。→原著図説
後頭条 こうとうじょう 頭部の後縁中央にある、線状または帯状の、色のついた部分のこと。→原著図説
交尾のう こうびのう 交尾したときに、オスが精子を入れる場所のこと。交尾以外の時は精子が蓄えられている場所でもある。に接しており、卵がを通って体外に排出されるときに交尾のうの中の精子が卵にふりかかって受精する。
個体群 こたいぐん ある地域にすむ同じ種の集団を表すことば。
個体変異 こたいへんい 同じ種なのに、個体ごとに微妙に形質が異なること。ヒトでいうと、背の高さや、目の色や、髪の毛など、個人個人で生まれつき違うものをいう。
誤同定 ごどうてい 生物の名前を調べるときに、まちがって、ちがった生物の名前をあててしまうこと。
産卵管 さんらんかん トンボの産卵のための器官は2種類あって、そのうちの一つ。均翅亜目全種、ムカシトンボ亜目、ヤンマ科のトンボが持っている。腹部第8、9節腹面にあって、ナイフ状の鋭い突起があり、これで植物組織などに傷をつけてその中に卵を産み込む。→原著図説子供向け図説
翅芽 しが 翅鞘(ししょう)ともいう。幼虫の胸部の背中についている、成虫の翅をおさめてある部分のこと。→原著図説子供向け図説
翅胸 しきょう 昆虫では胸は前胸・中胸・後胸の三つに分かれる。トンボの場合このうち翅のついている中胸と後胸は合体して箱状になっている。この部分を特に翅胸とよぶ。
翅脈 しみゃく 翅にある網目状のすじのこと。その間の透明な膜は翅膜(しまく)という。
終齢 しゅうれい 幼虫は皮をぬいで(脱皮して)大きくなっていく。1回皮をぬぐごとに1齢、2齢、....、と「齢」という呼び名で順番に呼ぶことになっている。そしてとうとう次に皮をぬぐと成虫になるような、幼虫時代最後の齢を終齢という。
受精のう じゅせいのう トンボは、オスから受け取った精子を蓄えておき、産卵の時に受精を行わせるようなしくみを持っている。そのためにメスは精子を蓄えておく必要がある。そのための器官で、交尾のうとつながっている。
漿膜 しょうまく 卵全体をつつむ膜。
上付属器 じょうふぞくき 尾部付属器のうち上(背)側に位置する一対の器官。→原著図説子供向け図説
植物組織外産卵 しょくぶつそしきがいさんらん 植物組織内産卵以外の産卵方法を植物組織外産卵というが、最近はこの中で、植物組織表面にはりつけるような産卵方法を植物上産卵として分けることがある。
植物組織内産卵 しょくぶつそしきないさんらん 産卵管を持つトンボが、植物の茎や葉に小さな傷をつけ、そこから植物体内に卵を産みつけるような産卵のこと。
生活史の季節的制御 せいかつしのきせつてきせいぎょ ふ化や羽化をはじめとする生活史のイベントが,ある季節に決まって起きるようにコントロールされること。
静止接水産卵 せいしせっすいさんらん 水面近くに位置する石などに止まって腹端を水の中につけ、卵を放出するような産卵方法。
生殖活動 せいしょくかつどう 繁殖活動と同じ。オスの縄張り、交尾、産卵、メスをさがすための飛翔(探雌(たんし)飛翔)など、繁殖にかかわる行動すべてを含めた活動のこと。
生殖弁 せいしょくべん 産卵弁(さんらんべん)ともいう。トンボの産卵のための器官は2種類あって、そのうちの一つ。サナエトンボ科、オニヤンマ科、エゾトンボ科、トンボ科のトンボが持っている。腹部第9節腹面の卵の出口(生殖口(せいしょくこう))にあり、ふたのような構造をしているものから、泥などに突き刺すように変形したものまで様々の形態をしている。産卵管が退化したものと考えられている。→原著図説子供向け図説
精巣 せいそう オスの体内にあり、精子をつくる器官。
摂食・摂食活動 せっしょく・せっしょくかつどう エサをとること、またその活動のこと。種類によっては集団で決まった時間に摂食活動を行うものがある。
生殖休眠 せいしょくきゅうみん 成虫が、成熟する前の状態で成長が停滞すること。したがって、生殖休眠からさめるとは、生殖活動を開始することである。
前額 ぜんがく 顔正面のもり上がっているひたいの部分のこと。→原著図説
前胸 ぜんきょう 昆虫の胸は前胸・中胸・後胸に分かれる。前胸には一対の前肢(まえあし)がついている。トンボの場合、翅のついている箱形の翅胸と首をつなぐ小さな部分である。→原著図説
前極 ぜんきょく 卵の長軸(だ円体の長い方の軸)の向きの一方を示す。突起状の構造物があることが多い。一般にふ化する幼虫は前極から出てくるが、卵の形が球に近いものについてはあまり厳密にそうなっていないといわれている。
前肩条 ぜんけんじょう 肩(肩縫線の近く)の部分にある淡い色のすじ。
戦術 せんじゅつ ある目的を達成するために、いく通りかの行動パターンが選択可能で、状況に応じてそれを使い分けることができるとき、それらの行動パターンを戦術という。
染色体 せんしょくたい 遺伝子の本体であるDNAという物質がタンパク質といっしょになって凝縮された構造物で、細胞分裂の時に観察することができる。特定の色素に良く染まるのでこの名がついた。
潜水産卵 せんすいさんらん メス、またはオスとつながったメスが、水草につかまった状態で水面下にもぐり、植物組織内に産卵すること。
前生殖期 ぜんせいしょくき 前繁殖期ともいう。羽化してから生殖活動を始めるまでの期間のこと。体は成熟しているように見えても生殖活動を始めていなければ、前生殖期に入る。
前幼虫 ぜんようちゅう 卵から出てきた直後の幼虫のこと。エビのような形をしていて、その後の幼虫とはちがった形態をしている。海外ではこれを1齢幼虫と呼ぶが、日本では従来からこの全幼虫が脱皮した次の幼虫を1齢幼虫と呼んできた。最近は海外での使い方に変わりつつある。
ぞく 生物をなかま分けしたとき、よく似たものをグループにする。よく似た種を集めたグループを「属」という。
側輸卵管 そくゆらんかん 卵巣小管が開口している管のこと。左右に二本あって、合体し、へとつながっている。卵巣小管から排出された成熟した卵が一時的にとどまっている場所と考えられている。→図3-1参照
側稜 そくりょう 均翅類幼虫の腹部側縁にある稜状の部分。原著図説
側棘 そっきょく 幼虫の腹節の外縁後端にあるトゲのこと。→原著図説子供向け図説
第一側縫線 だいいちそくほうせん トンボの胸部側面に見られる節のつなぎ目のうち、肩縫線の次の前から二番目のものをいう。不均翅亜目では途中で切れ、上が半分以上見えない場合がある。→原著図説
多型 たけい 同じ種の(同じ性の)中で異なる形態・色彩を持つものがあるとき、これらを多型という。
打水 だすい 腹部先端で水面をたたく動作のこと。ふつうは産卵の時に見られる行動で、このような産卵を打水産卵という。
打空産卵 だくうさんらん メスが空中で腹端を上下にふりながら卵をばらまく産卵方法。→産卵のビデオ
打水産卵 だすいさんらん メスが腹部先端で水面をたたくようにして、水面または水中に直接卵を産み落とすような産卵のこと。水面をたたくようにして、水といっしょに卵を前方に飛ばして、植物体などにはりつける「飛水産卵」も通常これに含める。→産卵のビデオ
打泥産卵 だでいさんらん メスが腹端で泥面をたたくようにして、泥中の卵を置くような産卵のこと。→産卵のビデオ
黄昏飛翔 たそがれひしょう 明け方や夕暮れ時に集団でおこなわれる摂食を中心とした飛翔のこと。主にヤンマ類に見られる。むかしはヤブヤンマやギンヤンマが夕方集団で飛ぶすがたが見られたが、最近は数が減ってあまり見られなくなった。
タンデム たんでむ オスが、尾部付属器を使って、メスの複眼の間(不均翅亜目の場合)または前胸均翅亜目の場合)をつかんでつながった状態になること。
単独植物組織内産卵 たんどくしょくぶつそしきないさんらん 産卵管を持つメスが、オスとつながらず単独で、茎や葉などの植物組織内に卵を産みつける方法。→産卵のビデオ
単独打空産卵 たんどくだくうさんらん 生殖弁を持ったメスが、オスとつながらず単独で打空産卵すること。
単独打水産卵 たんどくだすいさんらん 生殖弁を持ったメスが、オスとつながらず単独で打水産卵すること。
ちつ トンボの場合、側輸卵管と生殖口(卵の出口)の間に位置する管のことで、メスの交尾のための器官。また産卵されるときに卵が通過し、そのときに交尾のうの中の精子がふりかけられて受精が行われる。
直立型 ちょくりつがた 羽化の様式の一つ。幼虫から上半身が出てきてしばらく動かなくなる時期(休止期)があるが、そのときにまっすぐ立ち上がるような姿勢を保つもの。
貯精のう ちょせいのう オスの体内にあり、つくられた精子を蓄えておく器官。
停止飛翔 ていしひしょう ホバリングともいう。空中の一点で静止するような飛び方のこと。
停止飛翔産卵 ていしひしょうさんらん 飛びながら、空中の一カ所に停止した状態で、産卵をすること。
テネラル てねらる 羽化してだいたい1日以内の、体がまだ白っぽい未熟な個体をさす言葉だが、人によっては羽化後かなりたったものもテネラルとよぶことがあり注意を要する。
同色型メス どうしょくがためす オスとは違った色彩や斑紋を持つメスが存在する種において、オスの色彩を持ったメスのこと。
倒垂型 とうすいがた 羽化の様式の一つ。幼虫から上半身が出てきてしばらく動かなくなる時期(休止期)があるが、そのときに大きく後にのけぞるような姿勢を保つもの。このタイプの羽化をするものには、植物の茎などの支持物が必要である。
淘汰 とうた 「自然淘汰」と同じ。種そのものや、個体の持つ形質が進化の過程で失われていくこと。「淘汰」は失われていく方に焦点を当てた用語だが、進化の過程で残されていくものに焦点を当てると「選択」または「自然選択」という。
同定 どうてい 生物の名前(種名、属名、科名など)を決める作業のこと。
縄張り なわばり 摂食のため、あるいはオスがメスを確保するために、個体が一定の領域を占有すること。オスの縄張りの多くはメスを確保するためで、他のオスが侵入するとこれを追いはらう。
はい 発生途中にある細胞のかたまり、あるいはできつつある体のこと。
胚盤葉 はいばんよう トンボなどの卵発生で、表割によって生じた卵表面の細胞層のこと。
胚反転 はいはんてん トンボの卵発生の途中で起きる、が大きく向きを変える運動。
背閉鎖 はいへいさ 胚反転のあと、の両側から細胞層がのび、卵黄とともにすっぽりと包みこみ。背中側が完成すること。
背隆線 はいりゅうせん トンボの胸部前面中央に見られるつなぎ目のこと。→原著図説
薄暮 はくぼ 太陽が沈んでから真っ暗になるまでのうす明るい時間帯のこと。
繁殖戦略 はんしょくせんりゃく 繁殖のための遺伝的に固定化された行動様式のこと。
半数体 はんすうたい 細胞の中の染色体は、ふつう同じものが2本ずつある。一方は父親、もう一方は母親から受けついだものである。いろいろな理由で、この同じものが1本ずつの状態の細胞があって、これを半数体という。
尾さい びさい 均翅類の幼虫の尾部先端についている3枚の葉状あるいは剣状の構造物。
尾部付属器 びぶふぞくき オス成虫の腹部第10節の端についている器官で、上付属器下付属器からなる。タンデムになるときにメスをつかむためのもの。種によって形態が異なるので、種名を確定するための良い識別点になることが多い。→原著図説子供向け図説
尾毛 びもう メス成虫の腹部第10節の先についている一対の毛状の構造物のこと。→原著図説子供向け図説
表割 ひょうかつ 昆虫類の卵などに見られる卵割の様式。卵全体の表面に分裂した細胞の層ができ、中央に卵黄が位置するような様式のこと。
飛来・飛来種 ひらい・ひらいしゅ その地域では一生を送ることができないが、たまたま遠くから飛んできて見つかった種のこと。
不均翅類・不均翅亜目 ふきんしるい・ふきんしあもく トンボを大きく三つに分けたうちの一つ。前後のはねの形が異なり、翅には三角室があり、体は太く頑丈で、止まるときに翅を開いて止まる、などの特徴を持つ。サナエトンボ、オニヤンマ、ヤンマ、ムカシヤンマ、トンボなどのなかま。→子供向け解説
複眼 ふくがん 頭部にある大きな目のこと。多数の個眼(こがん)が集まってできた目で、一つ一つの個眼はまわりの景色の色を感じ全体としてまわりの景色が判別できる構造になっている。いわばデジタルの目といえる。
腹髄 ふくずい 昆虫の中枢神経は、脳から伸びた部分が、食道の手前あたりで交差し、腹側へと進む。この腹側に伸びた部分を腹髄という。
副性器 ふくせいき オスの腹部第2、3節の腹面にある、交尾のための器官。
腹板 ふくばん 胚盤葉から生じ、になっていく部分。
腹部挙上姿勢 ふくぶきょじょうしせい トンボが、腹部を天に高く突き出すようにして止まっている姿勢のこと。一説によると、腹部を太陽に向けて立てることにより、太陽光線の当たる面積を少なくして体温の上昇をおさえると考えられている。
腹部第_節 ふくぶだい_せつ トンボの腹部は10の節からなっている。胸に近い方から腹部第1節、腹部第2節、......、腹部第10節と呼ぶ。→原著図説子供向け図説
ホバリング ほばりんぐ 停止飛翔ともいう。空中の一点で静止するような飛び方のこと。
遊離性静止産卵 ゆうりせいせいしさんらん メスが何かに止まって、その状態で卵をパラパラ落とす産卵方法。
羊膜 ようまく をつつむ膜のこと。
卵黄 らんおう 卵の中に蓄えられた栄養分のこと。
卵黄膜 らんおうまく 卵殻のすぐ内側にあって、卵黄をつつんでいる膜。
卵殻 らんかく 卵をおおっている外側の固い殻のこと。
卵割 らんかつ 発生の初期の細胞分裂のことで、細胞や核の数は増えるが全体の大きさが変わらないような分裂のこと。
卵原細胞 らんげんさいぼう 将来卵母細胞になる細胞のこと。卵原細胞の一部が卵母細胞になり、それが卵となる。卵原細胞は何度細胞分裂しても卵原細胞であるが、その中で卵母細胞となった細胞はその後卵になるための特殊な分裂を行うようになる。卵原細胞と卵母細胞はこのようにその後の運命が異なる。
卵歯 らんし 卵内のの頭部にあり、幼虫が卵から脱出する(ふ化する)ときに卵殻を切りさく器官。
卵巣 らんそう 卵をつくる器官のこと。卵巣小管側輸卵管などを含む。→図3-1参照
卵巣小管 らんそうしょうかん 片側が閉じていて、もう一方は側輸卵管に開いているような小さな管状の器官。この中で卵が一列に並んで順次成熟していく。側輸卵管に一番近い卵がもっとも成熟している。成熟が完了すると、側輸卵管の中に卵が放出される。→図3-1参照
卵母細胞 らんぼさいぼう 卵原細胞から生じる、いよいよ卵になる分裂を開始するように変化した細胞。その後卵になるための特殊な分裂を行うようになる。
卵膜 らんまく トンボの場合、卵殻卵黄膜を合わせたもののことをいう。卵殻を持たない魚類などでは、一番外側の卵をつつむ膜をいう。
卵門 らんもん 精子が通るために卵殻に開いたあなのこと。
連結植物組織内産卵 れんけつしょくぶつそしきないさんらん 産卵管を持つトンボが、オスとメスが連結して植物組織内に産卵すること。→産卵のビデオ
連結打空産卵 れんけつだくうさんらん オスとメスがタンデム状態で打空産卵すること。→産卵のビデオ
連結打水産卵 れんけつだすいさんらん オスとメスがタンデム状態で打水産卵すること。→産卵のビデオ
連結打泥産卵 れんけつだでいさんらん オスとメスがタンデム状態で打泥産卵すること。→産卵のビデオ
ろ胞・ろ胞細胞 ろほう・ろほうさいぼう 卵巣卵巣小管)の中で卵をつつんでいる細胞のこと。卵に栄養を与えたり、卵殻を分泌したりするはたらきを持つ。