新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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58.タカネトンボ Somatochlora uchidai
写真2-74.タカネトンボ.大阪府高槻市.1993.9.25. オスの縄張り飛翔.(近藤祥子氏撮影)


分布:本種は他の2種のエゾトンボとくらべると,どちらかといえば,神戸では山間に分布しているように思われます.六甲山に点在する池にはよくすがたをあらわします.北区道場町,有馬町,有野町,山田町下,中央区葺合町,灘区六甲山町,摩耶山町,東灘区岡本,本山町などの記録があります.

生態:記録では成虫は7月に入ってから採集されていますので,6月下旬ころから羽化をはじめているものと考えられます.未熟な時期は,ハイキングロードなどの道の脇にある小空間で摂食飛翔をしています.成熟すると,オスは,うす暗い池にあらわれて,池の縁に沿ってホバリングを交えながらパトロールします.本種の産卵行動は,メスがやや凝った動きをします.まず,コケの生えたような岸辺にやってきます.そしてそこで池の中心方向に体を向け,一度腹端を水につけます.続いて体の向きを180度転回し,岸辺のコケなどに向かって腹端についた水といっしょに卵を飛ばし,そこに付着させます.だいたい10月に入るまでそのすがたをみることができます.

形態:エゾトンボハネビロエゾトンボとは,オスは尾部付属器の形状で,メスは生殖弁の形状で区別できます(写真2-73).

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