新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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80.ナニワトンボ Sympetrum gracile
写真2-95.ナニワトンボ.西区櫨谷町.1991.10.18. タンデムになったカップル.


分布:西区から北区にかけての,平地や丘陵地の池にみられます.数が結構みられるのは櫨谷川流域のため池です.北区大沢町,淡河町,山田町,西区神出町,押部谷町,玉津町,櫨谷町,垂水区,須磨区妙法寺町などに記録があります.

生態:おそらく7月中旬には羽化していると思われます.6月下旬から7月上旬にかけて終齢幼虫がよくとれます.未熟な個体は,羽化した池の周辺の樹木の葉がおおいかぶさって陰になっているような場所の枝の先によく止まっています.成熟しても,開けたところよりは林縁を好んで静止しています.メスは産卵の時以外は池からほんの少しはなれて生活しているようです.産卵は一度だけ観察しましたが,水のまったくないコンクリートをはった余水ばけの上で,連結打空産卵からオスがはなれて単独打空産卵に移行し,さらに,最後は草に止まって遊離性静止産卵までおこないました.

形態:腹長20〜23mm.オスは羽化したときは黒かっ色と黄色のしまもようをしていますが,成熟するとシオカラトンボのような青灰色の粉で胸と腹部がおおわれます.メスはあまり体色の変化はありません.ただ,老熟してくると,少し白くにごってくるようです.南西諸島にはヒメトンボという非常によくにた種がいますが,神戸ではこの独特の特徴で,他種とみまちがうことはありません.

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