新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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79.リスアカネ Sympetrum risi risi
写真2-94.リスアカネ.北区山田町.1997.8.30. オスの静止.


分布:神戸では,山間地帯や丘陵地の樹林に囲まれた,ごみごみしたような池によくそのすがたがみられますが,時には海岸や水田地帯へもあらわれます.記録は,北区道場町,有野町,淡河町,山田町,山の街,鈴蘭台,西区神出町,押部谷町,玉津町,櫨谷町,伊川谷町,名谷町,須磨区多井畑,妙法寺町,行幸町,中央区葺合町,港島中町,東灘区本山町などがあります.

生態:成虫は6月下旬からあらわれ始め,11月に入るまでそのすがたがみられます.あちこちでよくみかけますが,本種ばかりが多数集まっているようなところはあまり知られていません.他のアカトンボより早く,8月中旬には産卵行動をみています.産卵は連結打空産卵ですが,途中ではなれてオスの警護下での単独打空産卵に移行する場合があります.その際,オスは少しはなれた上空で停止飛翔をしています.本種の打空産卵は,ナツアカネのそれよりかなり大きく体の上下運動をともなっています.幼虫は,生息地の池の,底に木の枝や枯れ葉がたい積したようなところでよくみつかります.

形態:腹長22〜28mm.翅の先端部に黒かっ色の部分があるトンボの一つです.ノシメトンボとは顔面に眉状の斑点がないこと,コノシメトンボとは胸の側面の黒いもようでみわけられます.ただし,ときどきコノシメトンボのように2本の黒条がつながったものがあり,この場合は,オスでは尾部上付属器の先端がはね上がっていないこと,メスでは生殖弁の先端が二またになっていないことで区別してください.

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