市街地から六甲山を見て
■青谷道を登る

○の番号をクリックすると、その場所のようすを見ることができます

<資料>六甲山地の低山地南面の植生 (提供:廣瀬重夫)

植生のあらまし:年平均気温摂氏15.6度、暖か指数124.7度、寒さ指数−0.7度の神戸地方では、人の介入がなければ、常緑広葉樹の優勢な照葉樹林が成立。特に雨量の少ない瀬戸内にあってはタブを欠くカシ・シイ林へと遷移していく。

■住宅地すぐ裏の急斜地、土砂流失防止の工事跡(コンクリート方形枠の部分:
 写真で灰褐色に写っている部分はイタチハギ(低木・落葉)の大量植栽やクズの大群落である。

■山麓−山腹−稜線・尾根部に見られる灰褐色の木立:
 
植栽されたニセアカシヤオオバヤシャブシなどの高木。自然性のアベマキクヌギコナラなどのブナ科が多く、ついでムクノキエノキアキニレなどのニレ科のほか、クマノミズキ、ノグルミイヌシデヤマザクラハゼノキ(秋紅葉)などの落葉広葉樹の高木〜亜高木や、フジなどの木本つる植物が見られる。

■緑色の部分:
 植栽されたクスノキがよく育っているが、最も多く自生するのはアラカシの高木で、亜高木、低木など次々と育つ。暗い緑色でもこもこと盛り上がった樹冠のほとんどがそれである。ついで多いのはカゴノキであり、同じクスノキ科のヤブニッケイも混じり、モチノキ科のナナミノキクロガネモチモチノキも亜高木〜高木層にかけ分布する。まれに。、海岸性のヒメユズリハの高木も散見される。市街地からは見えないが、以上の樹木下には、ネズミモチ、ツバキ、ヒサカキシャシャンボアオキヤツデなどの常緑広葉樹の低木〜亜高木が育つ。また、つる植物としてテイカカズラ、ツタ、カニクサなどを生じる。植栽されたスギなどはごく稀、マツの多くはとっくに枯死し、アイグロマツがきわめて稀にしか残っていない。なお、この山腹ではウバメガシヤマモモは出現していない。また珍しいことに山麓によく見られる竹やぶもない。

 以上概観すれば、かつてのアカマツコナラなどの二次林(代償植生)から、次第にアラカシカゴノキ群落(中西)へと遷移していくのがうかがえよう。