地質学では、このような地層の関係を「不整合関係にある」と呼んでいます。一度堆積した地層が削り取られるというのはどういうことでしょうか。下の地層(粘土、火山灰、砂れき) は水の中で堆積したものでしょう。そして上の地層(砂、粘土)も水の中にたまったものに違いありません。しかしこの両者のできる間に大きなできごとがあったのでしょう。大きなできごとというのは、この場所が一度陸上に上がって削り取られた(浸食を受けた)ということです。このことは大へん重要なできごとなのです。この場所が、水底→陸上→水底という動きをしたということは、決してこの場所だけのできごとであったはずはありません。もっと広い範囲で起こった重大事件にちがいないのです。
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