新・神戸の自然シリーズ1 神戸のトンボ
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オニヤンマ科・ヤンマ科・エゾトンボ科

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<オニヤンマ科>

39.オニヤンマ:50mm前後.
 用水路,渓流の砂底.オニヤンマ科では兵庫県でオニヤンマ1種.



<ヤンマ科>

40.サラサヤンマ:32mm前後.
 湿原の小さな水たまり.他のヤンマ科にくらべ触角が長く,体形も独特で区別は容易.生きた幼虫はほとんどみつからない.

41.コシボソヤンマ:39mm前後.
 河川上〜中流の,植生の根際や,藻・落ち葉のたい積物の中.第4〜9節までに明りょうな側棘があり,頭部の後角部に横につき出る突起があって区別は容易.つかまえると体をそらせて硬直する性質がある.

42.ミルンヤンマ:36mm前後.
 河川上流〜渓流域の植生の根際や落ち葉のたい積物の中.腹部背面に淡色のスポットがある.側棘が第5〜9節にある.頭部の後角部がややかどばる.

43.アオヤンマ:43mm前後.
 ヨシガママコモなどが密生したため池.頭部が逆台形をしており,ネアカヨシヤンマに似るが背棘がない.

44.ネアカヨシヤンマ:42mm前後.
 林縁部などの小規模な水たまり.アオヤンマに外形が似るが,第8,9節に背棘があるのはヤンマ科では本種だけである.

45.カトリヤンマ:36mm前後.
 水田や泥底の浅い水たまり.他のヤンマ類より体が一回り小さく細身である.腹部背面には2本の淡色条がある.側棘は第5,または6節〜9節にある.尾毛肛上片とほぼ同じ長さかやや短い程度で,下唇側片にはっきりとした刺毛がある.

46.ヤブヤンマ:45mm前後.
 林内の小規模な水たまりや樹木におおわれたため池.体の細かな斑紋がはっきりしている.ルリボシヤンマ属やマルタンヤンマにくらべて下唇側片の先端の幅が広いのが特徴(右図).側棘は腹部第6〜9節にある.

47.ルリボシヤンマ:44mm前後.
 山間の植生の多い池や湿地の水たまりなど.オオルリボシヤンマに非常によく似ているが,下唇が少し短く,下唇中片の先端部がへこまない(右図)

48.オオルリボシヤンマ:48mm前後.
 主に山間部の植生の多い池.ルリボシヤンマに似るが下唇が少し長く,下唇中片の先端部が少しへこむ(上図).

49.マルタンヤンマ:38mm前後.
 植生の多い浅い池,または池の浅い部分.ルリボシヤンマ類とよく似ていて,若齢幼虫はとくにまぎらわしい.オオルリボシヤンマとは下唇の長さが短いことで,ルリボシヤンマとは第8節の側棘がその節の後端までとどくことで区別できるという.

50.ギンヤンマ:52mm前後.
 植生の多いため池など.ギンヤンマ類はすべて複眼が大きく横にはり出していて(標本写真参照),他のヤンマとは区別できる.クロスジギンヤンマとは,下唇側片先端部の形状のちがいで,多くの場合区別できる.

51.クロスジギンヤンマ:48mm前後.
52.オオギンヤンマ:50mm前後.
 植生の多い池など.クロスジギンヤンマは樹木で囲まれた池に多い.この2種は区別が困難.オオギンヤンマは下唇が長いことで区別できるというが,実際はなかなか難しい.しかし兵庫県下ではオオギンヤンマの幼虫はまずいないので,問題はほとんどない.



<エゾトンボ科>

53.コヤマトンボ:28mm前後.
 河川の中流域のヨシなどの植生の根ぎわや淵にたまった落ち葉のたい積物の中など.生息環境により体色・斑紋が異なる.キイロヤマトンボより腹部の厚さがあり,爪が短いこと,そして体全体の斑紋のちがいで区別できる.ほとんど泳がず,歩くように移動する.

54.キイロヤマトンボ:30mm前後.
 河川中流域の,細かな砂が厚くたい積した場所.体全体がへん平で爪がいちじるしく長い.腹部腹面は白い.よく泳ぐ.

55.オオヤマトンボ:38mm前後.
 ため池の粘土質をふくむ泥底のかけあがり部分にひそんでいることが多い.腹部に厚みがあり大型.斑紋はキイロヤマトンボに近いが,下唇側片の先端部が鋭く切れこんでいる.また生息環境はまったく異なる.

56.エゾトンボ:23mm前後.
 湿地の水際に生える草の根元の泥の中.背棘は第3〜9節,側棘は第8,9節.第9節の背棘はその節の中央部から出て細く立ち方が高く鋭い.側刺毛7〜9本,腮刺毛9〜13本.

57.ハネビロエゾトンボ:25mm前後.
 林の中や湿地の縁などを流れる細流.背棘は第3〜9節,側棘は第8,9節.第9節の背棘は大きく太く起立する.側刺毛7〜8本,腮刺毛10〜11本.各肢の環状の斑紋がはっきりしている.

58.タカネトンボ:21mm前後.
 山間の池で,枯れ枝や落ち葉がたい積している中.背棘は第3〜9節,側棘は第8,9節.第9節の背棘の立ち方が鈍い.側刺毛9〜11本,腮刺毛が14〜16本でいずれも上記2種より多く,また動鉤も長い.

59.トラフトンボ:22mm前後
 池の水生植物の間.背棘は第2〜9腹節,側棘は第8,9腹節にある.側刺毛6本,腮刺毛は8〜10本程度.


※改訂註:この形質は変異が大きいので注意すること.
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