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■兵庫県の絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ)
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環境庁のレッドデータブックには、絶滅危惧 I 類(CR+EN)として10種類のトンボがあげられています。これらのうち、小笠原諸島のトンボが2種、北海道のトンボが1種、沖縄のトンボが1種、広島にしかいないトンボが1種、関東地方近辺にしかいないトンボが2種あって、残りの3種はすべて兵庫県に現在も生息しています。
同じく、絶滅危惧 II 類(VU)として10種類があげられていますが、小笠原諸島のトンボ3種、北海道のトンボ1種を除いた6種は、すべて兵庫県で見られます。
準絶滅危惧種(NT)については、全部がある限られた地域(沖縄、小笠原、北海道など)にしか生息しないもので、もともと兵庫県にいなかったものばかりです。ですからこの中には、兵庫県で過去にすがたを消したものはありません。
こういう状況なので兵庫県には、貴重なトンボがまだすべて残っているといえます。それは、全国一といわれるため池の数の多さによるところが大きいと思います。
そんな兵庫県ですが、それでもトンボの数が減っています。そこで、兵庫県独自でレッドデータリストをつくって、トンボの保護に役立てようとしています。
神戸市にもまだ貴重種がたくさん残っていますが、残念ながら、環境庁のレッドデータブックの絶滅危惧
I 類のトンボはすべてすがたを消しました。
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兵庫県のレッドデータブックにのったトンボたち
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<用語・記号の説明> 2003年3月現在。
- 兵庫県RDB:2003年2月段階での改訂情報による。
- 日本RDB:改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物(昆虫類)2000。
- 要注目:要注目種。十分なモニタを必要とする種。
- 淡路島C:地域限定衆目種(淡路島Cランク)。
- 要調査:要調査種。状況が不明で調査を必要とする種。
- CR+EN:絶滅危惧 I 類、絶滅の危機に瀕(ひん)している種のこと。
- VU:絶滅危惧 II 類、絶滅の危険が増大している種のこと。
- 神戸生息種:○神戸市に現在生息していると考えられる種、▲神戸市に過去に生息していた種で現在は絶滅したと考えられる種、−神戸市には分布しない種。
※キイロヤマトンボは、2001年に幼虫が市内で採集された。
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■減少するトンボたち
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トンボたちの多くが今絶滅や減少の危機にあります。その理由として考えられていることには次のようなものがあります。
- 水質の汚染
水がよごれて、酸素がなくなり、幼虫が呼吸できなくなります。
水がにごって沈水植物が育たず、卵をうむ場所や、幼虫のかくれ場所がなくなります。
農薬や除草剤(じょそうざい)のような薬品が混じった水が池や川に流れ込みますと、幼虫が死にます。
- 水辺の改修工事
川は氾らん(はんらん)して洪水を引き起こすことがあります。ですから、水を多く流してあふれないようにするため、深く掘り下げます。これを浚渫(しゅんせつ)といいます。トンボは浅いところにすむものが多く、深くなりすぎると生活できません。
また堤防を強くするために、コンクリートで固めます。そうすると、底の泥やそこに生えていた水生植物がなくなります。トンボの幼虫は泥の中にもぐったり、水草の中で生活していますが、そういった生活場所がなくなります。また植物に産卵するトンボも数多くいますが、産卵ができなくなります。ため池や農業用水路も同じようにコンクリートで固められます。
- 水辺の減少
水辺そのものが減ってきています。不要になったため池は埋め立てられます。郊外まで開発されると、川や池はコンクリートで固められた水路やプールになってしまいます。湿地は排水設備を整えると、簡単に更地(さらち)になります。
水田やそのまわりにある用水路などは、昔はトンボの生活場所になっていました。新しい水田は、水を地下に埋めた土管を通って供給されるので、水路がなくなりました。水田も使わないときは乾燥させて置くことが多くなっています。
- 外来魚の影響
大昔から日本でくらしてきたトンボたちは、昔から日本にいる魚たちに対しては、身を守るすべを身につけてきています。でも最近日本にやってきた肉食魚類に対しては、十分に身を守るすべを知りません。ですから、そういった魚たちに簡単に食べられてしまうと考えられます。今、外来魚の影響についていろいろと調査がなされています。
- 薬剤散布
松の立ち枯れを防ぐために、大量の殺虫剤が飛行機でまかれたことがありました。また農業では必要に応じて農薬を使います。最近は薬剤も改良されてきていますが、一時期人の体にも影響のあるとされているものが使われていました。この時期に多くのトンボもまきぞえになりました。もちろん今でも、そういった薬剤の影響はないとはいえません。
- 乱獲
乱獲というのは採りすぎるということです。昆虫も珍しくなってくると商品価値が高くなり、乱獲される可能性が高くなります。
これを防ぐため法律で保護される種が多くなってきています。
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