神戸にはどんな淡水魚がいるのか
 

 ここでは神戸にすんでいる淡水魚のリストと、絶滅にひんしている種類、外来魚などを一らん表にして示します。いろいろな活動で利用してください。

科 名 種       名 日本RDB 兵庫県RDB 外来魚
ウナギ科 ウナギ
サケ科 アマゴ
キュウリウオ科 アユ
コイ科 タカハヤ
カワムツ
カワバタモロコ EN B
カマツカ
カワヒガイ(ヒガイ)
タモロコ
イトモロコ
ムギツク
コイ
ゲンゴロウブナ
ギンブナ
タイリクバラタナゴ
ヤリタナゴ C
アブラボテ
ドジョウ科 ドジョウ 注目種
スジシマドジョウ
シマドジョウ
ナガレホトケドジョウ EN C
ギギ科 ハゲギギ
アカザ VU B
ナマズ科 マナマズ
メダカ科 メダカ VU 注目種
グッピー科 カダヤシ
タイワンドジョウ科 カムルチー
スズキ科 オヤニラミ NT B
バス科 オオクチバス
ブルーギル
ボラ科 ボラ
ハゼ科 カワアナゴ
ドンコ
ゴクラクハゼ
ヨシノボリ
カワヨシノボリ
ミミズハゼ

<用語・記号の説明>

■環境省レッドリスト (平成11年2月18日公表)
  • 絶滅危惧I類〈CR+EN〉
    絶滅の危機に瀕している種
    • 絶滅危惧IA類(CR)  
      ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種
    • 絶滅危惧IB類(EN)
      IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種
  • 絶滅危惧II類(VU)
    絶滅の危険が増大している種
  • 準絶滅危惧(NT)
    現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

■兵庫県のレッドデータリスト評価基準

Exランク
(絶滅種)
兵庫県内での確認記録、標本が存在するなど、かつては生息・生育していたと考えられるが、現在は見られなくなり、生息・生育の可能性がないと考えられる種。
Aランク 兵庫県内において、絶滅の危機に瀕している種。緊急かつ厳重な保全対策が必要な種。
Bランク 庫県内において、絶滅の危険性が増大している種。生息環境や繁殖地の保全が必要。
Cランク 殊な環境に牛息・生育する種や分布域が局限している種。兵庫県内において存続基盤が脆弱な種。



各種の簡単な解説
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種 名 解  説
ウナギ
全長50〜90pで、あたたかい場所を好み、川、池、沼、湖、田を問わずに分布する。夜間活動し、主に小魚、甲殻類、水生昆虫などを食う。ウナギの産卵場はよく分からなかったが、最近の調査では、台湾南端東方海域からフィリピンのルソン島東方海域で行われているらしい。淡水魚では珍しい、一年を通じて食卓をにぎわす食品となっている。
アマゴ
全長15〜20pで、川の上流に棲む。ヤマメに似るが体側に散る朱点で区別できる。釣り目的の放流が各地で行われ、河川の生態系に影響を及ぼしている。流れのある冷水域に棲み、淵の石の下などにかくれ、比較的開けた場所を好む。主な食べ物は、.落下、流下昆虫で昼間に摂食する。
アユ
全長20〜30pで川の中流域に棲む。成魚は石につく藻類を食べ、昼行性で、昼間はほぼ休みなしに餌を食べる。この餌をめぐって、縄張り争いをするが、友釣りは、この縄張りを巧みに利用した日本独特の漁法である。有名な川には、毎年解禁日に釣り人が押し寄せ、この魚の人気の高さを物語る。スイカのような独特な香りをもち香魚とも呼ばれている。
タカハヤ
全長5〜12cmで、体色は黄褐色ないし灰褐色で、アブラハヤによく似ている。アブラハヤに比べ頭部や尾鰭の基部がずんぐりとしている。水生昆虫や藻類などを食べる雑食性で、何でも貧欲に摂取する。山間部のゆるやかな流れの川や池沼に棲み、冷水を好む。石の下などにかくれ場所をもち、群れで行動する。
カワムツ
全長14〜16pで、川の上・中流にふつうに棲み、流れのゆるやかな淵を好むが、最近、形態や遺伝的に違いが見られるようになり、濃尾平野から瀬戸内海沿岸の河川下流域及び、湖沼沿岸に分布するものをA型、それ以外に生息するものをB型と呼ぶようになった。神戸市内に棲むものはB型で、A型に比べうろこは荒目で、胸びれ、腹びれのふちが白い。(A型はふ.ちが赤い。)
オイカワ
全長8〜16pで、北海道を除く全国の河川に分布する。川床の浅い平らな流れのゆるやかな場所を好む。産卵期の雄は、赤や青緑の鮮やかな婚姻色に染まる。雄は雌に比べて、尻びれが著しく大きくなる。釣り人にも人気があり、関東でヤマベ、関西ではハエやハスと呼ばれる方が一般的である。
カワバタモロコ
(以後の発見)
全長3〜6pで、本州の中部以西、四国の瀬戸内海側、九州北西部に分布する。神戸市内でも最近、北区と須磨区で発見された。体側に不鮮明な縦条が走り、その上が金色に光る。産卵期は5〜7月で、主に小川やため池などに見られる。小型で美しい魚だが、激減しており、絶滅危倶1B類に指定されている。
カマツカ
全長10〜20pで、川の中・下流域や湖の沿岸に多く生息する。1対のひげを持ち、砂底、または砂礫底に棲む底生魚である。砂を口で吸い込みながら餌を取り、主に底生動物を食べる雑食性。驚くと砂の中にもぐり・目だけを出している。その習性からスナホリ、スナモグリなどの呼び名がある。
カワヒガイ(ヒガイ)
全長10〜20pで、川の中流から下流域のわずかに流れのある砂礫底を主な生息場所で、岩や沈水植物のすき間にひそむ。産卵は、淡水二枚貝に産み込まれるが、タナゴ類と異なり、産卵管は貝の入水管に挿入される。日本産のヒガイ属魚類は長い間ヒガイー種とされていたが、2種2亜種に分けられた。神戸に棲むのはカワヒガイである。
タモロコ
全長7〜8pで、川の中・下流や細流、池などの淀んだ水域が主な生息場所である。モロコとは、諸々(もろもろ)の小魚を総称してつけられた名前である。タモロコは、田んぼに流れる小川に多いことでつけられたのであろう。動物食にかたよった雑食で、産卵は4〜7月。雌雄とも満1年で成熟する。
イトモロコ
全長8cm程度で、体が太短く、頭部から背中にかけて盛り上がり、体全体がずんぐりしている。目は大きく、口ひげは長い。川の中・下流域や、かんがい用水路の流れのゆるやかな砂底や砂礫底に多く棲み、底の近くを遊泳する。雑食性で、水生昆虫、ミジンコ、付着藻類などを食う。
ムギツク
全長15p程度で、川の中流域に多く棲み、流れのゆるやかな川の淵や、淀みの岩のすき間にひそんでいる。仔稚魚は群れをなしているが成長とともに単独で行動する。なわばりが強く、卵を守るオヤニラミやドンコの産卵床に卵を産み、その保護を肩代わりさせるという托卵に似た産卵習性を持つことが確認されている。
モツゴ
全長10p程度で、もっとも普通にみられる小魚のひとつである。日本全国に分布し、汚水や環境の変化にも強く、水の淀んだ所に多い。クチボソと呼ばれる。藻類や小動物を食べる雑食性。産卵は、ヨシの茎や石の表面などに行われ雄はナワバリを作って卵を保護する。産卵期の雄は、全身が黒くなり、黒い縦条が消失する。
コイ
全長60〜100cmで日本全国に分布する。古くから移植が盛んで、自然分布の実態は不明である。大きな川の中・下流域から汽水域、湖池沼に生息する。流れのゆるやかな場所に多く、フナ属よりいっそう深い止水域を好み、暖かい水に棲む。食性は底生動物を中心とする雑食性である。
ゲンゴロウブナ
全長30p程度で、琵琶湖が原産だが、各地に放流されて自然繁殖し、全国に広がっている。湖や池沼などに生息し、フナより体高が著しく高く、釣り人の間で人気があり、ヘラブナの名前で親しまれている。食性は、植物食で植物性プランクトンを主に食べる。プランクトンの多い中層付近で群れている。
ギンブナ
全長15〜20pで、コイに似るがフナ属はひげを持たない。日本全国に分布し、川の下流の淀みや、池沼などに多い。雑食性で底生動物および藻類などを食べる。ギンブナには雄が少なく、ギンブナの卵は、他の魚の精子で発生するという、いわゆる雌性発生をする。産卵期は4〜6月で小川などの浅い水域に集まり、「乗っ込み」期を迎える。
タイリクバラタナゴ
長6〜8p。原産地はアジア大陸東部で、我が国には1940年代に中国から他の魚にまじって入ってきたと言われている。現在では、日本全土に分布するようになった。バラの名が付いた美しい魚で、赤と青の体の色がとても美しい。在来種のニホンバラタナゴとの交雑が進み・その存在を脅かしている。
ヤリタナゴ
全長10cm程度で、北海道、南九州を除く各地の河川、湖沼に生息する。口角に一対のひげを持つ。産卵期には、雄に赤ピンク色と青味がかった美しい婚姻色が現れる。雌の産卵管が長くのび、二枚貝の出水管にその管を差し込んで、貝の中に卵を産みつける。食性は、藻類や底生小動物を食べる雑食性である。
アブラボテ
全長7〜8pで、一対の口ひげを持つ。体は雌雄ともに幼魚の時から黒ずんでいて他種との識別は容易である。四国の太平洋岸を除く、濃尾平野以西に分布。平野部の本流から引かれた水路などに棲む。主にユスリカの幼虫など小型の底生動物を食う。産卵期には、ドブガイなどに雄が強いなわばりを持つ。
ドジョウ
全長12cm前後で、ほぼ日本全土に生息する。田んぼや小川、沼など平野部を中心にして、身近な水域でよく見られる。口ひげは5対10本。雑食性。西日本での産卵期は6〜7月。産卵時には雄が雌の腹部に巻き付いて、この後雌は産卵する。水底に棲むが、時々水面に顔を出し、腸呼吸を行う。重要な食用魚である。
スジシマドジョウ
全長10p前後で、東海地方以西に分布。地域により個体差が大きく、細かく、大型種、中型種、小型種に分類される。流れのゆるやかな川や湖沼の砂礫底や砂泥底に生息する。白い体に縦縞の入った美しいドジョウである。雑食性で、産卵期は6〜7月。神戸に棲むのは中型種である。
シマドジョウ
全長10〜13pで、山口県西部を除く本州のほぼ全域と四国に分布する。河川の中流域から下流域にかけての、砂底ないし砂礫底に生息する。体は細長く、6本の口ひげを持つ。体色は肌色で体側中央に円形の黒色斑紋が点列条に縦走する。食性は、主に底生小動物を食べる。産卵期は5〜6月である。
ナガレホトケドジョウ
1994年に初めてナガレホトケドジョウという和名があたえられた。従来のホトケドジョウとは違う、近畿地方の山間部の、石の多い浅い沢に棲む。全長6cm。ドジョウの仲間でもうきぶくろが発達し、ふつうの魚と同じように中層を遊泳できる。口ひげは4対8本。底生小動物を主に食べる動物性食。絶滅危惧1B類に指定されている。
ハゲギギ
全長25pになり、日本産のギギ類中最も大型である。中部地方以西の本州、四国に分布する。昼間は石の下やヨシの中にひそみ、主に、夜間活動する。雑食性だが底生動物や小魚をよく食べる。産卵期は5〜8月で石の下やそのすき間に産卵する。ギギという名前は胸びれの棘(きょく)を用いてギギと音を出すことから命名されたらしい。
アカザ
全長10cmで、北海道、東北の一部を除く全国に分布。水のきれいな川の上中流域に生息する。体色は、暗赤色ないし明るい赤かっ色で、石の下や石のすき間にひそみ、主に夜間に活動する。水生昆虫を好んで食べる。産卵は5〜6月で、ゼリー質でおおわれた卵を、石の下に卵塊として産み付ける。絶滅危惧U類に指定されている。
マナマズ
全長60cmで、ほぼ日本全土に分布する。湖沼や河川の中・下流域に棲む。夜行性で貪欲である。水面近くの小魚やカエルなどを襲って食べる。皮膚がすべすべしていて、頭が偏平で大きく、特異な体型をしている。上あごと下あごにそれぞれ一対のひげを持つ。産卵期は5〜6月。田んぼなどの浅瀬に集まり産卵する。
メダカ
全長3〜4pで、ほぼ日本全土に分布する。平野部の川、池や田んぼ、用水路などに生息する。小さな体のわりに目が大きく、それが上の方についているからメダカ(目高)と言われる。かつては水面近くを群れる姿が身近に見られたが、最近では、河川改修や農薬などの影響で減少している。絶滅危惧U類に指定された。
カダヤシ
全長雄2.5p雌5pで、ボウフラ退治のために北アメリカから移入された。水田や用水路、平地の池沼、流れのゆるやかな河川下流にも生息する。メダカに似ているが、卵胎生でお腹から直接子供が出てくる。繁殖力も強い。昼行性で。雑食性である。水面に落下した小さな昆虫や、動植物性のプランクトンなどを食う。
カムルチー
全長50p前後で、1920年代に朝鮮半島から移入された。雷魚と呼ばれ、カミナリのように気が荒く、小魚やカエルなどを襲う。姿はヘビのようで、英名はスネーク・ヘッド。平野部の池沼などの水のよどんだ場所を好む。産卵期は5〜8月。水面付近の水草などに浮き巣を作って、ペアで卵と仔魚を保護する。
オヤニラミ
全長10pで、近畿以西の、流れのゆるやかな川の中下流域に棲息する。エラぶたの後方に本物の目によく似た斑紋があるのが特徴で、四つ目とも呼ばれる。小さな魚だが、水生昆虫などの小動物を好んで食べる動物食性。産卵期は4〜6月。雄は、アシの茎などになわばりを作り、雌を呼び寄せる。産卯後雄は卵と仔魚を保護する準絶滅危惧種。
オオクチバス
全長50p前後で、北アメリカ原産の外来魚。1925年に移入された。通称ブラック・バスと呼ぱれ、釣り人の間では絶大な人気がある。現在では、日本全国に生息するようになっている。主に、湖沼や川の下流域を好むが、典型的な魚食性の魚で、エビや小魚を飽食する。そのため、在来魚への影響が大きく、生態系が脅かされている。
ブルーギル
全長20cm前後で、1960年に北アメリカから移入された。日本全国に分布を広げ、湖の沿岸や池、流れのゆるやかな川に群れをつくって生活する。体高があり、タイのような丸みを帯びた姿をしている。エビなどの甲殻類や小魚、水草などを食べる雑食性。在来魚への影響が大きく、生態系に影響を及ぼしている。
ボラ
全長60pで、全国に分布する。成魚は内湾など沿岸の浅いところに生息するが、仔魚は河川に侵入し、汽水域から純淡水域にまで侵入するものがある。主な食べ物は底質表面の付着藻類やデトリタスであるが、釣りではゴカイなど動物性の餌に食いつく。産卵期は10〜1月で、外海に出て産卵する。
カワアナゴ
全長20p前後で、関東以南の太平洋側、四国、九州に分布する。川の下流から汽水域にかけて生息している。砂底や礫底を好み、流れのゆるやかなよどみの障害物の影に潜み、夜間活動する。動物食で、エビやカニなどの小型の甲殻類や小魚、水生昆虫などを食べている。個体差が大きく、体色の変化も著しい。
ドンコ
全長20p前後で、中部以西の本州、四国、九州に分布する。川の上中流域の淵などに棲み、淡水で一生を過ごす。姿は全体にずんぐりしており、頭部および口が大きい。小魚やエビを襲って食べる。産卵期は5〜7月。産卵期になると雄の体は黒く変わる。雄は石の下などに巣を作り、雌が産卵した後、卵を保護する。
ゴクラクハゼ
全長7〜8pで、茨城・秋田両県以南の本州、四国、九州、琉球列島に分布する。河川の下流域と汽水域の砂礫底に生息する。ヨシノボリに似ており、体側には鮮やかな青い小点を散りばめている。雑食性で、底生小動物や水生昆虫、付着藻類などを食う。産卵期は7〜1O月で、石の裏面に卵を一層に産み付ける。雄は巣にとどまり卵を保護する。
ヨシノボリ
全長5〜8pで、日本全国の川や湖沼でごくふつうに見られる。小型のハゼで、地域やすむ環境によって個体差が大きく、いくつかの型に分けられ、それぞれが別種として扱われるようになった。主に水生昆虫や藻類などを食べる雑食性である。雄は石の下を掘って巣を作り、なわぱりを形成し、雌を導いて産卵させる。雄は卵を保護する。
カワヨシノボリ
全長6〜7pで、静岡県富士側および富山県神通川以西の本州、四国、九州の一部に分布する。川で一生を過ごすからカワヨシノボリと名付けられる。上中流に生息し、淵や平瀬などに多く見られる。雑食性で、小型の水性昆虫や藻類などを食べる。石の下に産卵し、雄は卵を保護する。生態はヨシノボリと同じだが卵径が大きい。
ミミズハゼ
全長7〜8pで、全国各地に分布し、主に河口などの汽水域に生息する。体全体がぬるぬるとした粘液に覆われていて、姿はミミズに似ている。頭部が偏平で、別名アタマヒシャゲとも呼ばれる。石の多い場所を好み、石の下に潜んでいる。主に底生小動物を食べている。産卵期は2〜5月で、石の下面に長ナス形をした卵を一層に産み付ける。